リーマンショックから投資を学べ!③~サブプライムローンの隠されたリスク~

【前回の記事】ではサブプライムローンと一般的なローンのしくみの違いについて解説しました。

少しおさらいすると、サブプライムローンとは返済能力の低い人に住宅を与えて、その住宅を担保として、高金利で貸し付けるローンのことです。

返済能力が低い人々にお金を貸すため、お金が返ってこなくなるリスクが高いですが、当時のアメリカは住宅価格が上がり続けていました。

そのため仮に借金の返済が滞ったとしても、与えていた住宅を取り上げて、その住宅を売り払い借金返済に充てていたのです。

しかしこのしくみは裏を返せば、住宅価格が高騰するという前提がなければ成り立たないローンと言えます。

なぜこんな危険なローンが流行したのか?それは多くの人々がローンの実体を把握せず、ウソの格付け情報に騙されてしまったからなのです。

※「リーマンショックから投資を学べ!①」はこちら

借金を返してもらう権利を売買する?

サブプライムローンは高金利で貸し付けられたローンなので、返ってくるお金は貸したお金より多くなり、貸した側はそのぶん得するしくみになっています。

ではこの借金を返してもらえる権利を売買できるとしたらどうでしょう?

たとえば10万円の借金をしているAさんと、Aさんに10万円貸しているBさんがいたとします。

AさんはBさんにお金を貸してくれたお礼に1万円プラスしてお金を返すと言っているので、Bさんは1万円ぶん得することになるでしょう。

しかしBさんが今すぐ10万円必要な場面に出くわしたとき、Aさんから10万円をすぐに返してもらっては、1万円を得る機会を逃してしまいます。

そこでBさんはCさんに「Aさんから10万円+1万円を貰える権利」を10万5000円で売ります。

するとBさんは10万円を手にできる上に5000円分の利益を得られ、同じくCさんもBさんから11万円貰える権利を10万5000円で買ったため、5000円分の利益を得られることになります。

これが借金を返してもらえる権利を売買するということです。

ウソで塗り固められた商品

こうしてサブプライムローンをメインに売買していたリーマンブラザーズは規模を拡大させていきました。

しかし本来サブプライムローンは返済能力の低い人々に貸し出されたものなので、借金を返してもらえる権利を買ったとしても返ってこないリスクは高いはずです。

にもかかわらず多くの人々に買われた理由はウソの評価基準と、様々なローンが組み合わされて構成されたCDOに原因があります。

ウソの評価基準とは、信用度に応じてAAAやBなど数段階に分けて各商品のレベル分けをしている会社自身が、本当は信用度が低い商品にも信用度が高いと評価していたのです。

さらにランクの高い商品とランクの低い商品を組み合わせて作られたCDOによって、ますます区別がつかなくなり、結果的にサブプライムローンを含んだ商品が多くのトレーダーに買われていきました。

住宅価格が上がらなくなりバブルは弾けた

もちろん信用度の低い商品が出回って、いつまでも経済が無事であるはずがありません。

冒頭でもお伝えした通り、サブプライムローンは住宅価格が上がることを前提として考えられた商品でもあります。

しかし住宅価格に限らず、価格が永久に上げ続けるものはなく、上下を繰り返すものだと思います。

ましてや元々信用性が低いうえに、ずさんな管理下で売買されていた商品のウソがバレずに上げ続けるはずがありません。

結局サアブプライムローンをメインに取引していたリーマンブラザーズは一時的に資産を築き上げたものの、最終的には倒産してしまいました。

さらにはサブプライムローン関連の商品を取引していた人々から、ほとんど関係していなかった日本まで経済的な打撃を受けることになったのです。

次回はなぜ関係のない日本にも被害が及んだのか?リーマンショックの歴史から僕たちが学べることについてお伝えしようと思います。

【近日公開】